<追記: 2013/12/12>
会社の同僚からコメント貰ったのですが、Git を使うには XCode をインストールが必要なようです。XCode はデフォルトで入れてしまっているので気付きませんでした。失礼しました。
Xcode は無料でインストールできますので、Git を試す方は XCode をインストールしてください。
Xcode (価格: 無料)
カテゴリ: 開発ツール
販売元: Apple
</追記>
タイトルにある「Git」とは、実は「ソースコード管理システム」です。「ソースコード管理システム」なんて言われるととても小難しく感じると思いますが、その機能のほんの一部だけを使うなら、とても簡単に使えますし、何より管理が簡単になります。
Git で管理すると何がうれしいのかというと「いつ、何をどのように変えたか」をつぶさに管理できる、ということです。
将来的に Git について詳しくなったらもっと色々なことができるようになると思いますが、今日は導入部分だけをご紹介します。このエントリのターゲットは、ローカルにある WordPress のファイルを修正してサーバに FTP することはできる人、くらいに置いています。それ以上の高度な事ができる人には物足りないと思いますがご容赦ください。
タイトルにあるように Mac をターゲットにしていますが、 Windows でも Git を導入できれば同じことができます。ただ、Windows に Git を導入するにはいくつか事前準備をしないとならないので今回は割愛します。
まずはサーバの各種ファイルを FTP で持ってくる
これは私が普段やるやり方です。違うやり方もありますが、まずは、こういうものだと思って始めてください。どこかのフォルダにブログのトップからのすべてのファイルを FTP で落としてください。ただし、すべてのファイル、と言ってもカスタマイズすることの無いものは不要です。自分で修正してサーバにあげる類いのものだけです。
不要なものの例としては、
- wordpress/wp-content/uploads
- wordpress/wp-content/backup-db
- wordpress/wp-content/bte-wp
また wordpress のコアファイルは修正しない、とか、プラグインも修正しない、と決めている場合はこれらをダウンロードしなくて構いません。ダウンロードして管理しておくと、バージョンアップで不具合が有ったときに戻せたりしますので私はダウンロードしていますが、すこしハードルが上がるので今回はダウンロードしないで、自分がカスタマイズするファイルだけ(テーマとかだけ)を対象にしても良いと思います。
サーバから FTP でファイルをダウンロードしたということは、この時点で、サーバのファイルと Mac 上のファイルは全く同じものになっています。今後は、ファイルの修正は Mac でやってからサーバにアップロードする、というやり方を必ず行うことにすれば将来的にも必ずサーバと Mac のファイルが一致している状態になります。
便利なツールをダウンロードしておこう
Git というツールはコマンドラインのツールです。つまり、ターミナルで操作しないといけません。これはなかなか敷居が高いので、それを GUI からできる SourceTree というツールをダウンロードしておいてください。
Free Mercurial and Git Client for Windows and Mac | Atlassian SourceTree
このツール、利用を続けるには登録が必要ですが無償で使うことが可能です。最初は使い続けるかわからないでしょうから、まずは登録せずに使ってみれば良いと思います。
Gitのリポジトリを作成しよう
SourceTree をダウンロードしたら、次に Git を使って管理できるようにしましょう。ここだけはターミナルでやる必要がありますので、ターミナルを立ち上げてください。先ほど FTP でダウンロードしたフォルダに移動して
git init
と入力して、リターンキーを打ってください。きっと、こんな出力が返ってくると思います。
Initialized empty Git repository in /Users/xxx/Blog/azur256.com/azur256/.git/
これで Git を使う準備ができました。先ほどのメッセージにある
.git
という隠しディレクトリが Git のデータの格納場所です。もし、うまくできなかったとしても .git
というディレクトリを消してしまえば何もしなかったのと同じですし、何かに失敗したとしても、それはローカルに置いてあるコピーに対してであって、ブログサーバには影響しないので、安心してチャレンジしてください。SourceTree でリポジトリにファイルを登録する
準備ができたので先ほどダウンロードした SourceTree を起動しましょう。真っ白なブックマークウィンドウが表示されると思います(私は他の用途でも使っているので、色々登録されていますが気にしないでください)。
ここで、一番左のリポジトリ操作アイコンを選び、表示された画面で左から2番目のアイコンをクリックして「作業コピーを追加」しましょう。
ここで作業コピーのパス名の部分に、さきほど FTP したフォルダを指定してください。ブックマーク名は何でも良いのでお好きなものを設定してください。
パスの指定に失敗していると「作業コピーとして正しくありません」と言われます。正しい時には「これは Git リポジトリです」と出ますので目安にしてください。
無事登録できたら、SourceTree のメイン画面を開きましょう。ブックマークに登録したリポジトリをダブルクリックしてメインウィンドウを開きます。
FTP でダウンロードしたファイル群が左下の「作業ツリーのファイル」というところに表示されるはずです。ここが作業中のファイル群です。今回は、これらのファイルを初期ファイルとして、一度、リポジトリに登録しますので、すべてを選択して左上の 「Index にステージしたファイル」 というエリアにドロップしてください。
もし、リポジトリ登録に不要なものがあったら、それは左上の領域から左下の領域に戻しておいてください。
この「ステージ」という状態がこれからリポジトリに登録する準備ができた状態、であり、これらをリポジトリに初期登録しましょう。
ツールバーにある「コミット」ボタンを押して表示されるウィンドウで、コミットメッセージに何かを入れてコミットしてみてください。このコミットメッセージに日本語を入れると文字化けすることがあります。これは解決できるのですが、今回の本題ではないので割愛します。今回は英語で入れてみてください。
そしてコミットをすれば、無事に初期データがリポジトリに登録されました。
試しにローカルのファイルを編集してみよう
どんなエディタでも良いので、何か一つ、ローカルにあるファイルを編集し保存してみてください。そうすると、編集したファイルが SourceTree の作業ツリーに表示されると思います。しかも、どこを触ったのかも色が変わっているはずです。このファイルの修正で問題なければ、先ほどのようにステージに移して、何のために何を変えたのかをコミットメッセージに書いてコミットすれば、修正履歴を管理してくれる、という次第です。
これを繰り返していけば、いつ、何を更新したかがわかるという訳です。ローカルで何回か修正して、切りの良くなったところでサーバにアップする、というような使い方もできます。
すでに行ってしまった修正を取り消して元に戻したりもできますが、Git に慣れたら勉強してやってみてください(このときは練習用のリポジトリを作ってやってみることをお勧めします)。
もっと Git が知りたいという方は以下のサイトなどが役に立つかもしれません。
Gitを使いこなすための20のコマンド | SourceForge.JP Magazine
もし、少し真面目に運用して履歴が貯まった後にリポジトリがおかしくなった場合、今までの履歴を失っても良いなら、その時点で
.git
ディレクトリを削除すればキレイさっぱり、新しい状態から履歴管理が可能です。今までの履歴が失われても良い場合には、これで心機一転始めてみてください。色々とカスタマイズしたりする人は試しに Git を導入してみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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