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Ingress First Saturday 横浜のスタッフ奮闘記をお届けします

Ingress のイベント、ファーストサタデー (First Saturday) を7月4日に横浜で開催しました。前回に引き続きスタッフとして参加させていただきました。参加いただきましたエージェントの皆さん、ありがとうございました。
諸般の事情で遅くなってしまいましたが、個人的感想としてスタッフサイドの模様を書きたいと思います。全国のファーストサタデースタッフの方のお役に立てることが一つでもあれば幸いです。そして、こうやって書くことで尽力いただいた横浜スタッフの皆さんの労をねぎらうことができたら嬉しいです。FSYokohamaFlag 001


2度目の開催ですが、裏方は相変わらずのバタバタぶり


前回のファーストサタデーは横浜では初めての開催ということもあり、スタッフ一同、完全な手探り状態。そのため、終了後のアンケートでも、いくつか不手際のご指摘も頂戴しました。
今回は、前回のアンケートでいただいたご意見を考慮したり、前回できなかった企画を盛り込んだり、いくつかは改善できていたかな、と思っています。また、スタッフも大増員し、総勢 20 名強のスタッフ、当日のチームリーダーや受付、撮影などの運営の方を入れたら 40 名以上のボランティアエージェントの力で、無事にイベントを開催することができました。

参加された方のレポートは Google+ などでいくつか上がっていますので、そちらをご覧いただくとして、今回はスタッフ奮闘記をお届けしたいと思います。

華麗なるスタートダッシュ?

今回の企画が始まったのは、確か、前回のファーストサタデーが終わって間も無い頃。開催時期やら場所やら、改善点の話やらをしていた気がします。次回は7月に実施しよう、ということを決め、その日に使えそうな場所を探し始めました。

他のイベントでもいつも難しいと感じるのが場所の確保。参加人数が未確定な時に場所を決めるのはとても大変です。スタッフとしてはできるだけ沢山の人に参加していただきと考えるわけですが、参加者数以上に大幅に大きい箱を借りてしまうとコストがかさみます。一方、箱が小さければ、参加希望の方にお断りをさせていただかなければなりません。
公共の場所を借りられると箱のコストパフォーマンスが良いので、少し大きめに借りておくことができます。しかし、開催まで3ヶ月を切っている状態では、公共の場所はなかなか借りられないのです。

候補として上がった場所を色々と確認しても、一般利用を許可していなかったり、既に予約できなかったり、コストが高過ぎたり、と場所の選定は難航しました。有志のスタッフが休日に下見に行き、最終的に決定したのが横浜市開港記念会館とワールドポーターズの会議室、です。

コスト面からスタートとゴールを別の場所に、しかも、ゴールの会議室は1時間しか借りていません。会場を借りている時間内でイベントをやるだけでなく、設営から撤収までやらなければなりません。1時間借りているからといって、1時間イベントができるわけではないのです。

前回のファーストサタデーの反省からだいぶ早くから動き始めたので、華麗なるスタートダッシュのつもりでいましたが、結果的にはスタートダッシュは切れていなかったことを思い知らされるのは、6月も終わろうとしている頃でした。

前回の反省からやることが山積みに


前回のアンケートでのご意見から、クロスファクションコーヒーの時間の使い方の改善案が議論されました。また、スコア集計にかかる時間をどうするか、も重要な課題でした。ブートキャンプのやり方、チーム編成の方法、グッズの製作、参加費と予算案、スコアリングシステムなど、様々なことがスタッフハングアウトで日々議論されます。未決事項や決定事項などを、スプレッドシートできっちり管理してくれるスタッフや、下見の様子をスタッフ用コミュニティにアップロードしてくれるスタッフなど、各スタッフが自主的にやるべきと思ったことを進めてくれます。

一般的なプロジェクトと同じように、確実に決めていかなければならない必須項目から優先的に検討していきます。例えば、当日のタイムテーブルやイベントの企画内容などから検討チームが作られて、スタッフがアサインされて個別のハングアウトで検討されていきます。

しかしながら、この進め方で失敗したと個人的に思っているのはデッドライン管理ができていなかったこと。正確には、前回の反省からデッドライン管理はすることになっていたのですが、山積みのアクションアイテムを処理するのに精いっぱいでデッドライン管理まで手が回りませんでした。

さらに、このように走りながら決めていくやり方だと、後から後からアクションアイテムが出てきます。開催日間近になればプランが具体的になり、具体的になるが故にやりたいことも増えてくるのです。つまり、残された作業時間は加速度的に減っていきます。最後の2週間くらいからは、何をやって何を諦めるのか、の綱引きが行われるようになりました。デッドライン管理がされていない状態での線引きは、ともすれば独断と思われる決定をすることになります。今回、私もいくつかの線引きをしなければならない局面に遭遇しました。幸いにも他のスタッフの方々が理解・協力をしていただいた結果(内心は不満や不安を持たれたかもしれませんが)、何とか間に合わせることができました。

溢れるハングアウト


今回のスタッフの方々には、得意なこと、やりたいことを伺って、担当チームに分かれていただきました。

  • クロスファクションコーヒーのプランニングをするXFC班
  • ブートキャンプをプランニングするBC班
  • 事前申請やスコアリング、アンケートを実現する集計班
  • サイトの作成や広報、アイテムデザインを行う広報班
  • 当日の受付を担当する受付班
  • 当日のイベントの模様を撮影する撮影班
  • 当日の不測の事態、未決事項の調整を行いイベントを円滑に進める仕切り班

その他にも、班の形にはならなかったものの、当日のタイムキーパーや、自治体などとの交渉にあたる渉外、予算管理と当日の出納を担当する会計、当日のブートキャンプでチームを率いていただくチームリーダー、そして、忘れてはならないコーディネーターなど、様々な役割があります。

これらのチーム毎にプランを具体化し実行していかなければなりません。そのため、イベントに関する具体的な検討は各班ごとの個別のハングアウトで行われました。

さらに、スタッフ全員が参加するハングアウトはもちろん、各班の班長が参加するハングアウト、班の中からスピンアウトして作成されたハングアウト…、一体、いくつのハングアウトがあったのでしょうか。
開催日に近づくにつれ、それぞれのハングアウトが活性化し、いや、悲鳴があがるかのように、様々な課題が飛び交い、気付けば未読の山。ハングアウトの通知を ON にしていると、通知されっぱなしになるくらいの勢いでした。

この進め方にも2つの課題があったと思っています。

一つが、班長が集まるハングアウトで横連携をするつもりでいたものの、実際は班長のハングアウトでの横連携は十分に機能せず、何人かのスタッフが個別に連携して横を繋がなければならなかったこと。班長用のハングアウトとして期待する機能を明確にデザインしていなかったこと、あるいはそれが周知しきれなかった事が原因ではないかと思っています。

もう一つが、ハングアウトの数が多くなると、追うのが辛くなるのと、全容が理解しにくくなること。また、全体としてどのようなハングアウトがあって、それぞれがどんな状況なのかも分かりません。ハングアウトから抜けてしまったら、再度招待してもらうまで中の動きが分からないのです。そもそも、ハングアウトがあることすら分からないのです。

一つ目は運用の課題なので、次回はもう少し上手くやれると思いますが、二つ目はツールを再検討するべきだと感じています。Slack のようにチャンネルが全て見えて、簡単にチャンネル毎にJoinしたりLeaveしたりが簡単なものの方が使いやすいかな、と感じています。しかし、イベントのためだけに新しいツールを使わないとならないのも、使い慣れていないスタッフにはストレスになってしまうため悩ましいです。

広報班と渉外を担当


今回の私の担当は、広報と渉外でした。

広報といっても実際のところはデザインチームも兼ねており、グッズの製作から発注・受け入れ、名札カードやフライヤーの作成、Webサイトの準備、Webコンテンツ作成、サイト運営、Twitterアカウントの運営など、その仕事は多岐にわたりました。チームのメンバーが優秀なので、個々の作業は問題なかったのですが、他のチームと連携しないとならないものや、納品までに時間の掛かるものなどがあり、作業スケジュールのコントロールが最大の課題になることは目に見えていました。
私は、個別の作業には手を出さず、作業アイテムの管理や、作業のほころびを埋めることに徹する動きをする、と最初から決めて参加していました。
元々、色々なデザインをするのが好きなメンバがアサインされていたので、何もしなくてもデザインなどはどんどん作られますが、最終的に物を完成させるまでには物理的な製作作業もあります。発注することもそうですし、印刷物の作成など、どうしても後手に回ってしまい、色々な人に助けてもらわなければならなかったのは反省点です。

渉外としては、役所との連携や伊藤園様からのお茶のご提供など、それほど多くの仕事があったわけではありません。しかし、スタッフ以外の方々との調整ごとになるため、ボランティアベースとは違う対応が必要になり、時間軸や対応内容などそれなりに気を配る必要がありました。

間に合わない準備と現場合わせへの先送り


数ヶ月の準備期間を経ながらも、やることがまだまだ残ったまま、ラストスパートの期間に突入しました。スタッフによっては、仕事が忙しく他のスタッフとの生活時間帯が合わない場合もあり、調整ごとは想像以上にリードタイムを必要としました。
有志が参加する形で、何度かフェイスツーフェイスのミーティングが実施されましたが、私が参加できたのも最後の一回のみ。この最後の一回も自分としては参加必須と考えていたため、なんとか時間をやりくりして無理やり参加しました。

本当はもっとミーティングの頻度を上げられたら良いのでしょうが、やはりリアルの生活がある以上、難しいですね。直接会うことで決まりやすい事は事実ですが、できない事に固執しても期待値は達成できないので、リアルに集まれる人をスタッフの中核に置くのか、リアルに集まらなくても進められるシステムとするのか、が大きな課題だと感じました。

そして、この最終のミーティングでは、タイムチャートに基づく抜け漏れのチェックを仕切り班のあるスタッフさんが自主的にやってくれたので、だいぶ多くの事が決まりました。それでも、全てのアイテムをその場で解決することができないのは既に明白でしたので、重要課題を決めつつ、何は現場合わせで行けるのかを決めていきます。(しかし、この現場合わせとしたことが更なる悲劇を呼ぶことになるのです)。

まだまだ決めないといけないことが残ったまま、ミーティングは時間切れで解散、当日までの間にハングアウトで決めていこうという決意をして、その場を後にするのでした。

最終ミーティングで決まっていないことが、ハングアウトでどんどん議論されます。申し訳ないことではあるのですが、デッドラインがあるため、その場でハングアウトで発言できるスタッフに残務が集中していきます。役割を決めたのだから、その役割に見合ったチームリーダーを中心に物事を進める階層化をもっと推し進めないといけないのだと痛感しました。どこのチームにもアサインされていない役割や作業が突然出てくることがあります。そのような場合は、チームリーダー間でアサインを決める必要があるのだと思います。

そんなこんなの準備期間も無情にも刻一刻と減っていき、気付いたらもう当日、というような状況になっていました。

読み間違った参加者数


確か前回の参加者数は100名超だったかと思います。今回は130名前後かな、という予想で準備を始めました。会場のキャパシティも200名は行けそうだし、ノベルティの製作などは、余っても良いか、というノリで200個オーダーして、正直に言うと余裕を持っているな、という雰囲気でした。
伊藤園様へのお茶のお願いも、160くらいでお願いして頑張って集客しよう、などと言っていたのです。

ところが、イベントの1週間くらい前からでしょうか、突如として参加者数がうなぎ登りに増えてきます。このまま募集を続けたら200名を超えそう、という勢い。沢山の方に参加して欲しいという想いと、ノベルティやお茶が足りなくなる、会場は消防法の関係で定員以上を詰め込むことはできない、というジレンマから、急遽対応策が検討されます。

結局、募集に締め切りを設けること、締め切り以降は、ブートキャンプ単独への参加は OK とすること、スタッフへのノベルティ配布などは見合わせることなどが決められました。
しかし、この決定(変更)による、様々な作業への影響を洗い出し切れず、特に受付や集計、ブートキャンプのチームリーダーの業務は当日に突発事項への対応を余儀なくされました。本来はウォークスルーで影響範囲を洗い出すべきでしたが、ウォークスルーを担当する、総監督やチーフディレクタのような役割を明確化しておかなかったため、例外的な対応を必要とする参加者の方へのご迷惑をお掛けし、各チームのスタッフにはご苦労をおかけする結果となってしまいました。

現場合わせという名の先送りされた課題


具体的なイメージまで落とし込めないために、解決方法を決め切れない課題は現場合わせという名の先送りにされました。クロスファクションコーヒーの会場設営、受付の動線、撤収作業、写真撮影、結果発表など、数々の現場合わせが発生しました。
これらの多くは各班で自主的に調整、対応していただけたものもあれば、対応が難しく仕切り班に強引にきめていただいたものもありました。

これらが数多く発生し、結果的には解決されていったわけですが、決まったことがスタッフ内に周知できなかったりした関係で、参加者の方々にお待ちいただいてしまったり、スタッフが混乱したり、となかなか難しい課題が残りました。

特にスタッフ内への情報の周知という課題は、スタッフが多くなり分業した今回だからこそ発生した課題だと思います。リアルタイムに発生する課題と対策をどのように周知するのか、次回はきちんと対応できるようにしたいものです。

楽しんでもらいたいという熱意と作業量の兼ね合い


ここまでの内容を見るとグタグタに見えるかもしれません。確かに多くの課題があり、そして、その課題が実際のイベント運営に影響したものも多々あったとは思います。
しかし、その一方で、スタッフとして自負しても良いだろうと思うのは、200名近い参加者のイベントを大きな事故や怪我、トラブルなどなく終わることができたことです。

また、前回の課題の中で参加者の方々に影響するものをできるだけつぶし、また、今回初めての試みとして、初心者講座やミニアノマリー、ミルキーウェイ(七夕の短冊)、エリア毎のエージェントの集い、4つのブートキャンプルート、ミッションの提供など、スタッフの皆さんが「参加者の方に楽しんでもらいたい」という気持ちから企画したものが沢山できたことは、成果だと思っています。

これだけの盛りだくさんのことを企画しようとすれば(実際は諦めたものもあることを考えると更に)、時間が足りなくなっても仕方ないと思います。それを限られた時間の中で、ボランティアのスタッフ各位の熱意で達成してしまったのは、本当に素晴らしいことだと思います。

皆さんにありがとう


今回、舞台裏ということで書かせていただきましたが、このような舞台裏はファーストサタデーを開催する時のノウハウだと思っています。良いことも悪いこともノウハウ。これらを、他の開催地の方々とも共有していき、もっと効率的に、もっと楽しいイベント運営ができるようになれば、と思っています。

自分は前回スタッフをさせていただいたご縁で、今回の企画の初期からスタッフとして動いていました。そのため、他のスタッフの方々から見るとちょっと異質だったかもしれません。ある側面からの見方だと、今回のスタッフの方々を苦労に巻き込んだ張本人ということです。

今回の横浜開催でスタッフとして参加していただいた皆さんには本当にご苦労をお掛けしたと思います。本当にありがとうございました。皆さんあってこそ、今回のイベントが開催できたのだと思っています。

そして、こんなイベントに参加していただいたエージェントの方々、ありがとうございました。もし次回があれば、また参加していただけたら嬉しいです。

そして、このイベントに関与してくださった全ての方々、特に、お茶を提供してくださった伊藤園様とご担当者様、横浜市中区をイベントでご紹介いただきました中区役所の職員の方、時間内に撤収できるかご心配をおかけした会場の職員の方、このイベントをサポートしてくださった全国のFSスタッフの方、NIA Opsの方、そして何より普段のイングレス活動への理解とイベントスタッフ活動にご理解をいただけたスタッフのご家族の方々、本当にありがとうございました。

今回は世界第三位でしたから、次は第四位かな、いやいや今度こそ第一位? (ちなみに、前回は第二位でした)。
日本のファーストサタデーはちょっと数字がおかしいので、狙って一位を取ることは難しいでしょうね。神戸は250名ものエージェントを集めて運営しきったこともあって、圧巻の第一位でしたね。岡山もスタッフの事前準備や露出も素晴らしかったし、アフターパーティも準備されていて素晴らしい企画だったと思います。見習うところが沢山ありそうなので、是非、情報交換をしたいですね。横浜の情報もできるだけ公開できるようにしたいとスタッフの間で話をしています。

さて、次回はどうしましょうかね。そもそも、スタッフの皆さんがまた付き合ってくれるかどうか、で決まるかもしれませんね。「またやりたい」という方や、「やってみたい」という方はお声掛けください。



最後まで読んでいただきありがとうございます。

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