最近発売された、emobileのPocket Wifi を購入しました。購入のきっかけはMacbookを持ち歩くようになってから、ネットワークに繋がっていないと非常に不便だからです。
現在の手持ち回線数を考えると費用面から躊躇していましたが、ttachiさんの iPhoneのパケット通信料を基本料だけにすれば、僕もソフトバンクも超ハッピー！？ 第五回 11月も折り返しを過ぎて！ [iPhone] [net] – No Second Lifeという記事を読んで「回線使用料を抑えられるなら」と購入を決断しました。(この連載、すでに第7回に達している素晴らしい記事です)。


恒例の開封の儀ですが、最近はApple社のハードばかり買っていたので正直がっかり。いや、一般的な国産メーカと同等なので本来は問題ないのですが、購入者の基準がAppleのグレードに引き上げられてしまったためにたかがパッケージにも満足感を求めるようになってしまっています。武骨な紙箱で開けると大きなマニュアルと保証書、SIMカードが見えます。まったく美しくないし、本体の大きさにたいして無駄に箱が大きすぎます。マニュアルも120ページを超す厚さで読む気がしなくなりました。実際には必要最低限のところは読んだのですが、5ページくらいしか見てないと思います。


パッケージを開封してマニュアルを取り出すとやっぱり無駄なスペースが多いですね。ちょっと前までは見慣れた光景だったはずなのに、人間ってのはワガママなものだと再認識。中に入っているのは、Pocket Wifi本体と電源のACアダプタ、ミニUSBのケーブルだけです。


本体は購入時に展示してあるものを見ていたので開封した際にはそれほど大きな感動はありませんでしたが、とにかく小さくて薄い。大きさはMagic Mouseを1〜2周り小さくし、厚みはiPhoneより数ミリ厚いだけです。また重さがとても軽いためどこかに落としてしまいそうです。ストラップは必須だと感じました(ストラップホールがちゃんとあります)。


本体の左側にはMicroSDのスロットがありましたが、右側にはボタン類が並んでいます。左端から「電源ボタン」「Wifi/WPSボタン」「CONNECTボタン」です。
電源ボタンは2秒押し続けることで本体の電源ON/OFFができます。他のボタンも2秒押し続けることで、Wifiやインターネット接続をON/OFFすることができます。


本体下部にはミニUSBのコネクタがあります。充電やUSBモデム、メモリカード接続などで利用します。背面にはWifiの認証マークが印字されています。802.11b/gへの対応とされています。


モードにもよりますが、電源を入れてからインターネットに接続するために、CONNECTボタンを押します。するとアイコンにより接続中であることを表示します。


インターネットへのコネクションが確立するととディスプレイに地球のマークが表示されます。画面が小さいのと斜めからのためすべてが表示されていませんが、emobileの電波強度、Wifiの状態、インターネットコネクションの状態、電池残量がディスプレイの上部に表示されています。
ディスプレイの下部には、インターネットコネクションのモード(自動/手動)やローミング状態、Wifi接続端末数が表示されます。


さて、肝心の使い勝手ですが、まだまだきちんと使っていないためにこれからのところもありますが、まずは第一印象を書いておきます。「違和感」と表現させてもらっていますが、「悪い」とまではいかないがちょっと気になる点だと思ってください。

【良いところ】

• 小さいので持ち歩くものが増えたという感じがなく鞄の中にいつも入れておける。
• 3G回線に比べて基本的には速いと思われる。

【違和感のあるところ】

• 起動時間がかかる。電源スイッチを押すのに2秒、そこから起動が完了するまでにさらに20秒ほどかかる。
• インターネットコネクションをOFFからONに切り替える時、ボタンを押してから3秒程度かかって接続が確立する。
• インターネット接続やWifiをOFFにするにはボタンを2秒ほど押しておくのだが、画面に何も反応がなくイベントを検知したのかユーザがわからない。
• 通信し続けていると本体が結構熱くなる

接続などに時間がかかるのは仕方がないですが「iPhoneを使う時だけちょっと接続しよう」というような使い方だと機器の立ち上がりの時間が長く感じるかもしれません。このあたりは自分の使い方とモードの選択などを調整して最適な形を探す必要がありそうです。
今はWifiは自動起動、インターネット接続は手動接続にして、通常は電源を切っておき使いたい時に電源を入れるようにしています。自動切断は電車の乗り継ぎなどでは回線が切れない時間ということで、10分にしています。

さて、Pocket Wifiを使った速度測定ですが、iPhoneのSPEEDTESTというアプリを使って測ってみました。まずは3Gでの速度測定。計測地はSoftBankのハイスピードエリア外です。それにしても悪すぎる値。いったいこの値は何なんでしょうか？(ちなみに、ハイスピードエリアと思われるところで計測した値は、AVG 1705kbpsでした)。


上記と同じところで計測したPocket Wifiの値。このエリアはemobileの下り7.2Mbpsのエリアです。この数字は3Gのハイスピードエリアなら超えられる数字かもしれません。


次はemobileの下り21Mbpsのエリア。電波強度(アンテナの本数)は差がなかったですが、実効速度には違いが出ているようです。約4MBpsまで出てくれていればブラウザにしても全く違和感なく使えます。この状態でMacbookを使ってみましたがWebの閲覧やメール、Twitterなどは全く問題なし。リモートデスクトップも少しもたつくもののフリースポットなどと遜色の無い感触でした。


実は購入してから外に持ち出す機会が少なく十分に確認できていませんので、もしかしたらエリアの問題や電波が切れた後の再接続の問題なども出てくるかもしれません。特に通勤中に鞄に入れたままにしようかと思っているので、その状態で再接続のための操作を強いられるようなことが起こるとマイナスポイントになりそうです。

しかしながら現時点では十分満足のいくサービスを提供してくれています。あとはどれだけiPhoneの回線費用を節約できるかがポイントです。自宅内は既設のWifiで使えるので問題ないのですが、自宅の庭にはWifiの電波が届いていません。庭で休憩しながらiPhoneを使う時にPocket Wifiを持っていくのを忘れ、結局3Gで繋いでしまったことが数回あるのであまり節約できないかもしれません。このあたりは数カ月使ってみて考えていきたいと思います。

余談ですが、Pocket Wifiは大手量販店で購入しました。その際に「遠隔サポートサービス(315円/月額)に入らなければならない」という説明がありました。翌日に解約しても日割りではなく満額が必要で、ちょうど月末だったので翌日に解約しても2ヶ月分取られることになります。必要かもしれないサービスなら考えたかもしれませんが、完全に不要なサービスだと金額の大小に関わらずお断りしたいところです。今回は5分くらい丁重にお断り続けた結果、加入しないで良いことになりました。先方がどうしてもと言い続けるなら契約しないつもりになりかけたのを察してくれたのかもしれません。最近はこの手の抱合せが増えてきているのではないでしょうか(以前、携帯の機種変更の時も同じような話がありました)。安くサービスやモノを手に入れたいという顧客要望に応えた結果、このようなおかしな抱合せが起こっているのであれば、価格に上乗せしていただいた方が透明性も高く企業努力の差も見えてきて良いと思うのですが、いかがでしょうか。

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