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WIREDの見たスティーブ・ジョブズを通して、当時の感情が呼び起こされた

この雑誌は、ここ数年からの Apple ファンには響かないかもしれない。nostargie (ノスタルジー) という表現がなぜかしっくりくる一冊。書影もまだ無いのにクリックした時の「この本は蔵書になるだろう」という予想が的中した。



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「WIRED」はいかにスティーブ・ジョブズを伝えたか

最近は誰もが Apple を知っていて、万が一 Apple を知らなくても iPhone や iPod は知っている時代。そして、スティーブ・ジョブズ もまた、熱狂的な Apple ファンだけでなく良く知られている。

しかし、10年前はどうだったか?
NeXT Step が Apple に買収されジョブズが Apple に非常勤として戻った頃は、一般の人の多くはジョブズのことを知らなかっただろう。 Apple やジョブズを知っていたのは、コンピュータ・マニア(当時はまだオタクという言葉は無かった)かデザイナー、数学者など。非常に一部のユーザの手にしか Apple というブランドは届いていなかった。

この雑誌「WIRED 保存版特別号 WIRED×STEVE JOBS」は、そんな頃の WIRED という雑誌からみた ジョブズ の姿を当時の言葉で、当時の紙面の趣で語ってくる、タイムマシンに乗ったかのような雑誌。

内容は2部構成になっており、PART 1 は US 版 WIRED に収録された 2006年から2012年までの記事の再録、PART 2 は 日本版ワイアード に収録された 1995年から1998年までの記事の再録。

最初は WIRED でジョブズを取り上げた全ての記事が掲載されているのか?という疑問があった。しかし、読み進めていくうちに、そんなことはどうでも良くなった。この本は「WIRED で扱った記事の記録」ではなく、「WIREDの視点からのジョブズの記録」だと理解した。記事と記事の間に起こったであろう Apple やジョブズにまつわる様々なことは、自然と読み手の記憶で補完される。

そして、紙面のデザイン、記事間の繋ぎが明らかに記憶を掘り起こす助けをしてくれる。

この本を読んでいて、20年以上前に AppleTalk がまともに Ethernet と通信ができず、 IIcx を LAN に入れるのに四苦八苦していたことや NeXT Step のポスターが欲しかったことや、様々な事が思い出された。
WIRED とジョブズを通して、当時の自分の記憶を掘り起こした、そんな懐かしさを感じさせる一冊。だからノスタルジーという単語を使ってみた。

いつでも当時の情熱を取り戻すことができるように、PDF 版をダウンロードして iPhone に入れておくことにする。







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